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1)昔は手編みのワラ床でした。手編みといっても足も使いながら身体全体で締め込んで作っていました。当然一日に制作できる枚数は限られますが、強く耐久性がある畳ができあがります。 2)大正時代頃に手編みから手回し機械編みに変わってきました。締め込む作業がなくなり職人さんは楽になり、一日に制作できる枚数も飛躍的に増えました。しかし、締め込み作業がないので、畳本来の強度(コシ)がなくなりました。 3)コシがなくなったので、耐久性も落ち畳表の張替など修繕が難しくなりました。そのため畳下部にムシロを補強剤として使うようになりました。これで機械編みでありながら手編みの強度や耐久性をもった完成型としてのワラ床ができました。
4)しかし、ムシロ職人さんが減ってきたことやワラの供給も減り始めたためワラをポリスチレンフォームに、ムシロをポリプロピレンのシートを替えて使用するようになりました。 また、軽い畳の要望や上げ下ろしの際に出るホコリやワラくずを防止する要望も背景としてありました。ここで畳のコシ(強度)は無視されています。 5)ワラ床の良さはワラ自身の呼吸作用にあります。室内の湿気が多いときには湿気を吸収し、室内が乾燥してくると湿気を放出するのです。この吸放湿能力が湿気の多い日本では重要な役割を果たしていたのです。ポリスチレンフォームなどの発砲剤はこの作用がありません。最近の高気密住宅の室内ではそれでも良かったのですが、畳下部と床面では湿度コントロールがされないので、湿気が溜まりやすくカビやダニが発生しやすい不衛生な状態となってしまいます。そこで畳下部に防塵・防虫シートが使われるようになりました。
しかし、この防虫作用は長続きするものではなく、使用年数が長い畳ではその効果は期待できません。また、このシートは化学薬品を使用しているため、近年、シックハウス(新築病)の大きな要因の一つとして問題視されています。
このように畳の沿革からわかるように、現代の畳はコシがなく下部面の吸放湿能力が極端に少ないことが問題なのです。
この問題を解決するべく開発したのが大黒畳です。
大黒畳は、畳本来のコシと下部面の空気の流れを確保するため「プラスチック製中空積層板」を使用しています。中空構造の空気層が湿度変化をコントロールします。これは例えていうなら、「押入の布団を湿気から守る為にすのこを引くこと」や「二重サッシ窓」などと同じ事なのです。さらに畳の上を人が歩くとその重みで中空積層部分が潰されるようになり空気が押し出せされます。その加重がなくなると復元しようとする動きから空気を吸い込みます。このポンプのような働きこそ、まさに稲ワラがもっていた吸放湿作用にほかなりません。これでカビやダニの発生が押さえられるのです。

言い換えるならば、日本の風土にあったワラ床畳を現代の住環境に合わせて復活させた畳なのです。

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